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名前（HN）：パルティアホースカラー
ブログ：「つばめ飛ぶ 餌を取りては 子のもとへ」
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その他：1980年代生まれ・男
HP設立の趣旨（2007年8月17日執筆）
インターネット上には、無数の情報が溢れています。
しかし、その情報のすべてが自分にとって有意義だとは限りません。
歴史学に限って考えてみた場合、例えば「高杉晋作」をキーワードにして検索すれば、
たくさんのHPが出てくることでしょう。
しかし、それらの中から、高杉晋作に関する学術論文の情報を提供してくれるHPは、一体いくつあるでしょうか。
幕末維新史は日本史の中でも人気のある時代ですから、色々な情報がネット上には溢れていますが、
学術論文の情報を提供してくれるHPはそれほど多くないというのが、私なりの印象です。
歴史学を専攻する学者や学生は、自分の研究対象・分野に関する史料はもちろんとして、
研究書や論文などの先行研究も読まなければなりません。
しかし、インターネットが発達した現在においても、
こと歴史学の学術書や論文についての情報をまとめて提供してくれるHPは少ないようです。
例えば、「坂本龍馬」をメインに扱ったHPは多いと思いますが、それら龍馬関連HPのうち、
龍馬の論文情報を提供しているHPはどれぐらいあるでしょうか。
龍馬に関する書籍を、研究書・小説・漫画を問わず紹介しているHPはあると思います。
しかし、論文までも紹介しているHPは多いとは言えません。
中公新書で『坂本龍馬』という一冊の本を出している学者として、池田敬正氏という方がいます。
この学者さんは、『坂本龍馬』を書く以前から、幕末土佐藩に関する学術論文を多数執筆していた方でした。
幕末の土佐藩に関する研究史を語る上で、池田敬正氏の業績は軽視できないと私は考えています。
ところが、ネット上には、そのような情報は少ないのが現状です。
書籍情報はあっても、論文情報は少ないように思えるのです。
そもそも、歴史学に資する学術的な情報よりも、創作物に関する情報の方が多いように感じます。
そう考えたときに、ひたすら幕末維新史の各人物・事件・テーマについて、
研究書や論文などの文献リストを掲載しているだけのHPがあっても、それなりに有意義なのではないかと考えました。
例えば新選組について、『燃えよ剣』などの創作物よりも、
学者が書いた論文の情報を欲している人だっているはずだと考えたのです。
大多数の新選組ファンの方は、もしかしたら近世史研究者の平川新氏が書いた新選組に関する論文の情報や、
小佐野淳氏が書いた新徴組隊士に関する論文の情報などには、興味がないかもしれません。
でも、新選組やその周辺に関する学術的な文献情報を知りたい人には、それらを紹介することは有意義なはずです。
そのように考えて、このHPを作ってみました。このHPでは、 幕末維新史の各テーマごとに主な研究文献を紹介していきます。
特に、新選組にはこだわって、新選組に直接言及していない研究文献も多数掲載しました。
例えば、幕末政治史や、新選組の指導者たちが生まれ育った多摩の地域史、
あるいは近世・幕末期の制度史についての文献も紹介しています。
何故かと言えば、野口武彦氏が『新選組の遠景』（集英社）の中で指摘しているように、
「新選組ファンのあらかたは天動説である。新選組を機軸にして歴史の天空が回転」しているの対し、
「新選組のことは、新選組だけを見ていたのではわからない」のが実状だからです。
新選組が何をしようとしていたか、何ができたのかという問題は、当時の政治状況や制度についても知らなければ、
わかりようがないはずです。
そのため、新選組については、特にこだわってみたつもりです。